年に一度やってくるお盆は、故人やご先祖様がこちらに戻って来る時期。
お盆の過ごし方は地域や宗派などで異なりますが、基本的にご先祖様をお迎えするために「精霊棚」を用意するところが多いです。
そこで今回は、精霊棚に何をお供えするのかについてご紹介します。
お盆の時期について
お盆は提灯を置いてお迎えをしたり、お墓参りをしたりして供養を行います。
そして、故人の四十九日が過ぎてから初めて訪れる「新盆」は、より丁寧に供養を行うことから、僧侶、親戚や知人を招いて法要をとり行います。
お盆の時期は少々違いがあり、東京や一部地域は7月で行いますが、8月にお盆を迎える地域もあるので、自分が暮らしている地域に合わせてお盆のお供え物を用意しましょう。
ちなみに2016年のお盆の時期は以下のとおりですので、参考にしてください。
旧のお盆:8月13日~16日
新のお盆:7月13日~16日
お盆の精霊棚の作り方
精霊棚には家に迎えたご先祖様を祀るためのものです。
マコモを敷いた祭壇を作り、四隅に青竹を立ててしめ縄を張ったところに位牌やお供え物などを飾ります。
しかし、アパートなど広いスペースを用意できないお宅もありますので、大きな祭壇が作れない時は全てを並べずとも、お花やお水、精霊馬を並べる形でも良いでしょう。
・精霊馬
割りばしなどで足をつけてナスを牛に、きゅうりを馬に見立てます。
これはきゅうりの馬に乗ってご先祖様が一刻も早くこちらに帰ってきてもらい、お盆が終わったらナスの牛でゆっくりと向こうへ戻ってもらうための乗り物です。
・夏の野菜や果物
夏が旬の野菜や果物をたくさんお供えします。
野菜であればナス、きゅうり、トマト、とうもろこし、枝豆、かぼちゃなど。
果物はメロン、スイカなどをお供えすることが多いです。
・乾物
生の野菜に対して、干ししいたけや昆布、そうめん、お麩など乾物も一緒にお供えしましょう。
・水の子
ナスときゅうりを細かく賽の目に刻んだものと、生米、水を混ぜたものを深めの器に入れます。
ご先祖様だけでなく、飢えに苦しむ全ての仏さまが楽に喉を通る食べ物として用意するものです。
・ほおずき
ご先祖様が提灯の灯りを頼りにこちらへ帰ってくることから、ほおずきを提灯に見立てて飾ります。
また、昔農作物が不足していた時代は、鮮やかな赤い色のほおずきを供えて、お供えの不足を補う意味でも用いられていたとされています。
他にも、お盆の期間は普段お仏壇に置いてある以下のものを精霊棚に並べておきましょう。
・仏花
・香炉
・鈴
・ろうそく
・位牌
精霊棚にお供えするものは宗教や地域によって違いがあります。
また、今は組み立てるだけで簡単にお盆の精霊棚が作れるセットも販売されています。
何を準備していいのかわからない、スペースがない方など、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
<まとめ>
毎年用意している精霊棚ですが、一つひとつに込められた意味を知っている方は意外と少ないです。
そのため、お盆のお供え物の意味を知った後、また新たな気持ちでご先祖様への感謝の想いを伝えられるよう、きちんとした精霊霊棚を用意しておきたいですね。