お墓は耐震構造を施していても、周りの付属品が破損してしまう可能性があります。
その中でも墓誌が部分的にかけてしまったり、ヒビが入ったりしたらどうやって直せばいいのでしょうか?
今回は、地震で墓誌が割れるなどのトラブルが起きたときの対処法をご説明します。
墓誌が欠けてしまった場合
地震によって倒壊はしなかったものの、墓誌の角が欠けてしまうことがあります。
角はほかの部分よりももろく、衝撃を受けると欠けやすい場所ですのでほかの部分が無事でも角だけが壊れる可能性があるのです。
角が少々欠けた程度であれば、そのラインを削って磨き直して修理する方法があります。
細い角の面をグラインダーで削ってから再度磨き直すことで欠けがなくなり、まるで新品のような仕上がりになりますよ。
こちらは費用も比較的安価で、墓地で工事できるので期間も短い簡単な修理といえます。
ほかにもごくわずかな欠けなら、同じ種類の石材と補修材を混ぜて粘土状にしたものを欠けた場所に埋め込んで直す方法も。
完全に補修材が固まったら、研磨をして元の光沢を出します。
墓誌の角を削らないので、そのままの形を保ちたい方におすすめの方法です。
墓誌が割れてしまった場合
もし地震の衝撃によって墓誌が割れてしまった場合は、新しく据付をおすすめいたします。
墓誌にヒビが入ったままだと、石材の耐久力が著しく低下しているためちょっとの衝撃で全体が崩れてしまう可能性があります。
パテを使って割れた部分を埋めてくっつけることもできますが、強度が落ちているので、新しく墓誌を用意して設置することを強くおすすめいたします。
墓誌の欠けや割れをそのままにしたらどうなるの?
ちょっとした欠けならそのまま放置しておこうと考える方もいらっしゃいます。
しかし、一度欠けができるとその部分からどんどん石が削れていき、最終的にはちょっとの衝撃で大きなヒビが入ることもあります。
地震は予測できず、いつやってくるかわかりません。
今回の地震では墓誌が倒れなくても、欠けやヒビを放っておくことで次に地震が起きたときに、倒壊して人や隣のお墓が下敷きになる事故も考えられます。
周囲への迷惑だけでなく、自分や周囲にいる方々の命を守るためにも地震でダメージを受けた墓誌やお墓はそのままにしないで、必ず早い段階で修理を依頼しましょう。
<まとめ>
最近はお墓にも耐震構造を施すことがほとんどで、以前とくらべて耐久力が向上しています。
しかし、古くから備え付けられている墓誌などは、石材の耐久力が落ちていることもあり、そこまで揺れが強くない地震でもヒビや欠けが起きてしまうことも。
将来倒壊する危険性が高くなるので、地震後に墓誌やお墓にヒビや欠けがあったら必ず石材店へ相談して適切な修理を行ってもらいましょう。