突然ですが「開眼法要(かいげんほうよう)」という言葉を耳にしたことはありますか?
これはお墓を建てた後に行う法要であり、お墓の建立を考えている方は知っておきたいことの一つです。
今回は、開眼法要とはどのようなものかについて、詳しくご紹介したいと思います。
「開眼法要」とは?
開眼法要(かいげんほうよう)は、別名「入魂式」「魂入れ」など、地域によってさまざまな呼び名がある法要のこと。
これは仏像や仏壇、そしてお墓などが完成した際に行われるものであり、これをすることで初めて故人の魂を墓石へと迎え入れます。
お墓を新しく建立したときはもちろん、リフォームした時なども僧侶を呼んで改めてお経をあげるのです。
仏像作りでは、最後の仕上げとして仏像に目を描き込みますが、仏像の目を入れる(=開く)という考えのもと、開眼供養の完了によって仏像やお墓などの魂が宿るとされているのです。
つまり、お墓は建立したままの状態では単なる石の状態ですが、開眼法要でご先祖様にお越しいただいて正式なお墓となります。
開眼法要のお供え物・服装・お布施について
開眼法要のときのお供え物は、必ずこれを用意するといった決まりはありません。
しかし、一般的にはその季節のお花、果物、野菜、お菓子などをお供えすることが多いです。
不安なときは、お経をあげていただくお寺の方などに聞いておくのが良いでしょう。
服装は男性が黒スーツに黒ネクタイ、女性は柄のない黒スーツやワンピースなどある程度落ち着いた服装が望ましいです。
また開眼供養はお祝い事なので、のし袋は紅白の水引のものを使ってください。
金額は平均3万円ほどで、表書きに「開眼式御礼」などと書き記すことが多いですが、これらも地域によって差があるため、周囲の方に確認をしておくと間違いがないでしょう。
納骨供養と同時に行うことも多い
身内が亡くなったのを機に、新しくお墓を建立した場合は四十九日などに合わせ、お墓の開眼供養と一緒に納骨を行うことがあります。
別々に用意するときは紅白の慶事用の水引と、白無地の封筒の2つを用意するのが一般的。
2つのお布施を同時に渡す際は、白無地の封筒に一つにまとめるようにしましょう。
開眼法要と納骨法要は、ご先祖様や故人が安らかに眠る場所ができたというお祝い事でもあります。
そのため、できれば親戚などが集まりやすいお盆やお彼岸などの時期に行うことが多いです。
<まとめ>
開眼法要はお墓の建立が終わったら、ご先祖様や故人を招き入れるために行う大切な法要です。
数十年以上に渡って供養されるお墓の完成を祝う行事でもあるので、ぜひ少々遠方の親類も集まりやすい時期に合わせて開眼法要を行いたいですね。