墓石の彫刻は同じ書体でも、着色をするかどうかで印象が大きく違います。
また、使用する色にもいくつか種類があり、石材の種類や書体に合わせて色を選ぶことをおすすめいたします。
今回はそもそもお墓の彫刻文字に着色をする必要性、そして黒色と白色のメリットデメリットを見ていきましょう。
お墓の彫刻文字は何のために着色するのか
お墓参りに行った際にまわりのお墓を見てみると、一つひとつ本当にいろいろなデザインがあることがわかります。
そして外見だけでなく彫刻に至っても書体が違うように、着色しているお墓とそうでないお墓が存在しています。
お墓の彫刻文字への着色は絶対必要ではありませんが、たとえば石材は単純に彫刻しただけでは文字が読みづらくなることがあります。
特に小さい文字は彫っただけだと陰影が少なく、近くまで寄らないと何が書いてあるのか判断できない状態になることも。
そこで、お墓の文字が遠巻きでも読めるように、彫刻部分に色をつける方法があるのです。
白で着色するメリット・デメリット
白で彫刻文字を着色した場合は、文字が浮き出て遠くからでも見やすいのがメリットです。
また、白は黒御影やグレーなど大半の御影石に合わせやすく清潔感があるため、黒よりも人気があります。
ただし、白は汚れが付着すると目立ちやすいのがデメリット。
剥がれも目立ってくるので定期的に上から重ね塗りをしてきれいな状態を保ちたいですね。
黒で着色した場合のメリット・デメリット
黒はグレーや白御影石など、白系が強いお墓で使用されています。
黒で着色すると彫刻だけでは見づらい文字も読みやすくなるのがメリットです。
また白とくらべて黒は汚れが目立ちにくく、力強い印象があるためあえて黒を希望される方もいらっしゃいます。
しかし、黒御影石や色味が強いグレーだと黒で塗っても目立ちにくいので、石材の種類がある程度限定されるのがデメリットと言えるでしょう。
<まとめ>
お墓の彫刻文字は大きく分けて白と黒の2パターンがあります。
基本的には石材の色に合わせて、より見やすい方を選ぶ形になりますが、着色した文字は石材部分よりも劣化が早く、時間が経つと剥がれが目立ってきます。
文字の色が薄くなったり、ボロボロになったりしてきたら、早めにお墓を建ててもらった石材店に相談するか、自分で専用のペンキで塗り直すかして、お墓の景観を保っていきましょう。