お墓に刻んでいる彫刻は、どんな方がいつ亡くなったかなどの情報が一目でわかる大切なものです。
しかし、石材に彫刻しただけではあまり文字が目立たず、読みづらいと感じる方もいらっしゃいます。
そんなときにおすすめしたいのが、彫刻が目立つように文字に着色をする方法です。
今回はお墓の文字を目立つようにするため、おすすめの着色の種類やそれぞれの色のメリットデメリット、お手入れについてくわしく見ていきましょう。
お墓の着色の種類
お墓の着色は大きく分けて、白と黒があります。
それぞれの特徴とメリット、デメリットをご紹介します。
・白
白は黒御影石やグレー系の御影石に用いられることが多く、文字が浮き出てはっきりした印象になるのがメリットです。
・黒
白御影石に使われることが多いのが、文字を黒く着色するスタイルです。
黒の着色は白とくらべて汚れが目立ちにくいのがメリットです。
実際の筆でしたためたような重厚感のある見た目になりますが、黒御影石に使用すると目立たなくなります。
お墓の着色のお手入れの頻度と方法
一度お墓の彫刻に着色をした後は、そのきれいな色合いを保つため定期的なお手入れが必要になります。
お手入れの頻度はその地域の天気の状況によっても左右されますが、塗料の剥がれが目立ってきたら早めに補修を行いましょう。
特に白は汚れが付着しやすいので、汚れが気になる際は上から塗り重ねるのもおすすめです。
着色の補修は自分でも色を入れることが可能です。
必要な道具と大まかな手順は次のとおりですので、ぜひ参考にしてみてください。
・必要な道具
ブラシ
養正テープ
細筆
塗料
スクレーパー(はみ出た塗料を削るヘラ)
・修復手順
1.ブラシなどを使って彫刻の中に溜まった汚れをきれいに掃除しましょう。
2.ほかの場所にはみ出さないよう、彫刻の周りを養正テープでマスキングします。
3.細筆で塗料を塗っていきましょう。塗料の種類は耐水性があり発色がいいものを選んでください。
4.塗料が乾いたらスクレーパーではみ出した余分な塗料を削り落としていきます。
塗料が完全に乾いていない状態だと、スクレーパーを使った際に必要な部分の塗料まではがれてしまうことがあります。
最低でも30分から1時間は放置して、塗料が固まったのを確認してから仕上げていきましょう。
<まとめ>
彫刻文字を目立つようにするには、白や黒を使って着色するのがおすすめです。
また、地域によっては目立つ金色を用いているところもあり、同じ墓地にあるお墓の彫刻文字の色を参考にするのも一つの方法です。
もし自分で塗料を塗り直すのが不安な人は、石材店に依頼することも可能ですのでぜひ文字の着色を検討してみてはいかがでしょうか。