お墓は天然の石でできているため、雨や雪などの水分を吸収して墓石の変色や劣化につながります。
そこでおすすめしたいのがお墓の水抜き穴を開けるという方法。
この水抜き穴を開けるおくことで、石の劣化を防いで大切なお墓を長持ちさせることができるのです。
お墓の水抜き穴って?
お墓の水抜き穴は、お墓の土台に雨水などの水分が溜まらないよう排出するための穴です。
お墓を建立する際は基礎工事の段階で基礎や外柵に開けることが多いですが、他にも花立に水抜き穴を開けるケースが数多く見受けられます。
お墓の材料である天然の石には、表面に無数の小さな穴が空いています。
そのため、雨や雪などの水分を内部まで吸収して、吸水と乾燥を何度も繰り返していくうちに墓石材の劣化が進む原因に。
お墓を長持ちさせるには、このような水分をできるだけ早く排出する環境を整えるのが大切です。
比較的新しいお墓のほとんどは水抜き穴が開いていますが、数十年前の古いお墓だと穴が開いていないものも少なくありません。
そのため、大切なお墓を長い間美しく保つためにも、古いお墓に水抜き穴を開けておくことをおすすめします。
水抜き穴はカロートの浸水も防ぐ
水抜き穴は墓石自体の劣化を防ぐだけでなく、お墓の下のご先祖様が眠るカロート内に水が溜まるのを防ぐ役割もあります。
雨が降ってすぐであればカロート内に水が浸水し、水が溜まるような構造の場合はいつまでも水が抜けず浸水していき、やがて骨壺内にまで水が溜まってしまう恐れがあります。
その結果お骨が濡れたままの状態が続くことで、カビが生えやすくなる原因にも。
このようなカロートの浸水が気になる方は、改めてコンクリート部分に水抜き穴を開けるという対処法があります。
古い花立にも水抜き穴を開けよう
土台だけでなく花立にも水抜け穴を開けることで、水はけが良くなり石材の劣化を抑えることが可能です。
古い花立だと、直接石に穴が開いている形状のものが多く、繰り返し水を入れることで石の劣化が進むことはもちろん、寒冷地では冬に水が凍ることで膨張し、割れたり、ひびが入ったりと重大な損傷を招く可能性が高くなります。
そこで、古い花立が劣化や損傷するのを防ぐために、花立の穴を広く開け直したり、水抜き穴を追加したりして対処をしましょう。
近年では、花立に入れる水が石材にできるだけ触れないよう、ステンレス製の花筒が用いられることが多くなりました。
ステンレス製の花筒にプラスして花立の部分に水抜き穴を開けておけば、さらに墓石が水に触れにくく水はけが良くなります。
<まとめ>
すでに建立されているお墓も、これから新しく建てる予定のお墓も、どちらも石材店に相談することで、そのお墓に合った水抜き穴を提案してもらえます。
屋外にあるお墓は、雨などの天候によるトラブルと切っても切り離せない関係があります。
ですので、大切なお墓の劣化をできるだけ防ぐために、ぜひお墓に水抜き穴を開けて対処しておきましょう。