終活において、エンディングノートを用意しておくのは欠かせないポイント。
エンディングノートは、自分に万が一のことが起きた時に、葬儀やお墓、財産分与について書き記しておくエンディングへの希望を書き留めるノートです。
しかし、中にはエンディングノートを作らずとも、口頭で十分だと考える方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、エンディングノートを作るメリットやデメリットについてご紹介します。
目次
エンディングノートを作るメリット
・自由に書くことができる
エンディングノートと遺言書の大きな違いは、法的に影響力があるかどうかという点。
遺言書は遺産相続など重要なことを決めておくうえで欠かせませんが、それ以外の葬儀やお墓、形見などの扱いといった、細かい部分までの希望を書くことができるノートです。
法的な拘束力はありませんが、その分書きたいことが自由に書けるので遺言書は敷居が高くて大変だと思っている方にもおすすめ。
また、相続や葬儀、お墓だけでなく、これまでの自分の人生の記録、残される遺族への感謝の想いなども残すことができます。
・生前のうちにリスクヘッジができる
エンディングノートに自分の資産などの棚卸しをすることで、たとえば要介護になった時や延命治療が必要となった際に、家族へ起こりうる負担をある程度予測ができるのがメリットの一つ。
現時点で入院や介護のときの費用について、不安があれば保険に加入するといったリスクヘッジが可能になります。
介護などのリスクが起きたときに、自分の家族の暮らしがどうなってしまうのか、また自分はどうしてほしいのかを考えるきっかけにも。
特に健康な若い世代ほど、自分の身に何か起きたときの生活を思い描くのが難しいですよね。
そこで、エンディングノートを作ることで、自分や家族の経済状況、子供の年齢などを考慮して、改めて自分にあった保険に加入するといった早めの対策が行えます。
エンディングノートを作るデメリット
・法的な拘束力がない
エンディングノートは、特に書き方が細かく決まっているわけでなく、自分が好きなノートに記録する形でも問題ありません。
手軽に始められる上、費用もかからないエンディングノートですが、強いてデメリットを上げるとすれば、やはり法的な拘束力がないという点。
遺言書より手軽なエンディングノートですが、本格的に遺産分割といった法的な効力を求めるのであれば、遺言書を作る必要があります。
そのため、お墓や葬儀についてはエンディングノート、遺産については遺言書と2つを作成する方が多いです。
・保管場所について
エンディングノートの中身は、自分の資産や保険の情報から、家族へのメッセージなどプライベートな情報が詰まっています。
そのため、保管場所をどこにすればいいのか迷う方も多いようです。
家族の目につきやすい場所に置くのも難しいですし、自分に万が一のことが起きた時に発見してもらえないとなると、エンディングノートを作った意味がなくなってしまいます。
これを防ぐには、生前のうち近しい誰かに自分がエンディングノートを用意していると伝えること。
また、パートナーなど本当に信頼のおける誰かに保管場所を伝えておくのも良いでしょう。
<まとめ>
エンディングノートは遺言書とくらべて手軽に始められるうえ、普通のノートで問題ないため費用もかかりません。
若い世代ほど、自分の身に何か起きたときのことをあまり想定していませんが、残される遺族への負担を減らすためにも、日記代わりとしてエンディングノートを作り始めてみてはいかがでしょうか。