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浄土宗はどんな宗派?教えやお墓の特徴について

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仏教の宗派はいくつか存在しますが、その中に「浄土宗」があります。
この浄土宗は「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と念仏を唱える宗派の一つ。
今回は、浄土宗とはどんな宗教なのか、またそのお墓の特徴についてご紹介いたします。

浄土宗の教えについて

浄土宗の教えは「南無阿弥陀仏」と唱えることで、亡くなった後に極楽浄土に往生できるというもの。
宗祖は「法然上人(ほうねんしょうにん)」で、幼少の頃に父を亡くしたことを機に出家をして、京都の比叡山で仏教などの勉学に励んだという経歴を持っています。
法然上人はひたすらに仏に帰依すれば必ず全ての人々は救われると考え、「南無阿弥陀仏」と口に出して唱えれば必ず仏の救済を受けると教えを広めました。

浄土宗のお墓の特徴は?

浄土宗のお墓は竿石の正面にある「○○家之墓」の彫刻の上に、阿弥陀如来像を意味する梵字が刻まれているものがあります。
また、「○○家之墓」だけでなく、念仏である「南無阿弥陀仏」、「倶会一処(くえいっしょ)」と彫刻するお墓があるのが特徴。
この「倶会一処」というのは、経典の「仏説阿弥陀経」に出てくる一文「倶(とも)に一つの処(ところ)で会いましょう」という意味です。
浄土宗では阿弥陀仏がいらっしゃる極楽浄土へ往生すれば、すでに極楽へ旅だったご先祖様、友人などに再び会えると考えられています。
お墓に「倶会一処」と刻むのは、亡くなったらそこで終わりではなく、極楽浄土でも親しい方々とご先祖様が幸せに暮らせるよう願いを込めているのです。

ちなみに、浄土宗の五輪塔の場合は梵字を刻まずに、上から「南無」「阿」「弥」「陀」「仏」と、計5つに区切って彫刻していくスタイルです。

浄土宗と浄土真宗はどう違うの?

浄土宗と浄土真宗は名前が非常に似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
これら2つの宗派はどちらも念仏が「南無阿弥陀仏」ですが、その教えに違いがあるのです。
浄土宗の法然上人は念仏を唱えれば、絶対幸福の元救われるという教えを伝えましたが、それに対し浄土真宗の親鸞聖人は、一心に唱えるだけでなく信心も必要だと説きました。
つまり、ただ念仏を唱えるだけでなく阿弥陀仏への信仰心を持って心から念仏を唱える必要があるという考え方の違いがあるのです。
またお経の種類も異なり、阿弥陀如来像もデザインに違いがあります。

お墓は浄土宗が卒塔婆を立てるのに対し、浄土真宗は卒塔婆を立てないのが大きな違いと言えるでしょう。
そのため、浄土真宗と浄土宗のお墓は卒塔婆の有無によって見分けることが可能です。

<まとめ>

浄土宗は「南無阿弥陀仏」と念仏を一心に唱えることで、どのような人でも極楽浄土へ往生できるという教えを説いている宗派。
このように、お墓は宗派によって特徴はありますが、近年は和型洋型問わず自由なデザインで建立される方が多いです。
浄土宗だから、必ずこのお墓の形でなくてはならないという決まりはありませんので、石材店と相談して自分の希望するお墓を選びたいですね。

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