お墓はパーツごとに組み立て建立されており、そのパーツのつなぎ目である目地は経年によって劣化が起こります。
この目地の劣化を放っておくと、傾いたりひび割れたりなど墓石自体の寿命を縮める原因にも。
そこで今回は、お墓の目地の劣化が起きる原因と直し方をご紹介いたします。
古いお墓は目地にモルタルが使われている場合も
建立から数十年以上に渡るお墓だと、劣化が進んで部分的にリフォームが必要になることがあります。
その中でもお墓のパーツごとを繋ぎ合わせている目地は、石以外の材料が使われていることで墓石よりも劣化スピードが早い傾向に。
古いお墓だと目地にモルタルを流し込んで固めていることが多いですが、このモルタルとは砂とセメントを水で混ぜ合わせたもの。
モルタルを混ぜ合わせる比率は業者によってまちまちであることから、経年によってさまざまな劣化が見られるのです。
たとえば、部分的に欠けてしまったり目地全体がボロボロになったりすると、そこから雨水やホコリが侵入していきます。
この目地の欠けを放置しておくと、石材が劣化してひび割れや亀裂の原因になることも。
特に目地が劣化していると地震が起きた際に、そこまで揺れが大きくなくてもお墓が倒壊するリスクが高くなるのです。
ご先祖様が眠る大切なお墓を守るためにも、目地の劣化が起きたら早めに対処しましょう。
お墓の目地の劣化はコーキング目地で対処
こうした目地の劣化が起きたら、コーキング剤を使った目地の補修を行うのが一般的です。
コーキング剤を使った補修は、自分で直す方法と石材店へ依頼する方法があり、どちらも基本の手順は同じです。
次にコーキング剤を用いた補修方法をまとめましたので、参考にしてみてください。
○用意するもの
・コーキング剤(ホームセンターなどで購入可能)
・マスキングテープ
・ヘラ
・乾いた布
・スクレイパー
○やり方
①古くなった目地をスクレイパーなどで全て取り払います。
②目地部分に溜まったホコリや水などの汚れを布などで除去してきれいにします。
③仕上げが美しくなるよう、マスキングテープを貼って養正してください。
④コーキングを充填していき、ヘラなどを使って表面を平らにならします。
⑤固まったらテープを剥がして修理完了です。
コーキング剤を使って目地を補修するのはお墓の景観が美しくなるのはもちろん、耐久力が高くなることで耐震性もアップします。
<まとめ>
お墓の目地の劣化は、建立してしばらく経つと必ずと言っていいほど起こるトラブル。
自分で直す方もいらっしゃいますが、不安な場合は石材店に依頼して補修作業をしてもらうことも可能です。
次回お墓参りに行かれるときはぜひお墓の目地の状態を確認して、欠けや切れなどの異常があったら早めに補修を行いましょう。