お墓の彫刻と言えば、正面の「○○家」といった家名や「南無阿弥陀仏」などのお題目が定番です。
しかし、最近では文字以外にも華麗なイラストや模様を彫刻するお墓も増えてきており、その技法もたくさんの種類があります。
今回は彫刻の中でもまるで写真のように彫れる「影彫り」の魅力をご紹介いたします。
影彫りとは
お墓の彫刻の一つである「影彫り」は専用のノミを打つ際に強弱をつけることで、写真のようなリアルな陰影をつける技法です。
黒御影石に白の彫刻跡がつくため、まるで反転した写真のような美しく繊細な仕上がりになります。
模様一つひとつをノミでていねいに点刻をつけて、イラストを掘り出していくため細かい部分まではっきりと表現できるのが魅力。
石材に印刷したようにリアルな陰影がつけられるため、残したい写真や風景をそのままリアルに再現できます。
そのため、今や影彫りはインテリアデザインの一部や記念プレートなどいろいろな場面で使われている技法なのです。
影彫りに向いているモノ
影彫りは点で彫っていく彫刻方法のため、彫った石の部分は白くなるのが特徴です。
そのため、墓石材は白が強いグレー系よりも、黒など濃い色の石材に施すと、きれいで写真のような仕上がりになります。
特に石塔にワンポイントで影彫りの模様を入れる方が多く、花やペット、そして故人をイメージする風景写真などが人気モチーフとして使用されています。
ほかにも花立部分や水鉢の一部に影彫りをして、お墓に個性を演出するスタイルも人気です。
お墓の影彫りにかかる費用
お墓の影彫りにかかる費用は、石材店や使用する石材によって違いがあります。
さらに点刻するだけでなく、本当の写真のようにカラーに仕上げることも可能です。
また、お墓の費用は彫刻料金だけでなく基礎工事など、さまざまな価格を合算した金額を提案されることが多いです。
石材店によって価格は大きく異なるため一概には言えませんが、影彫りの場合最低でも10万円台から見ておくといいでしょう。
影彫りの範囲が広ければ広いほど、彫刻に時間がかかる分費用も高額になっていきます。
不安な方はどんな石材を使ってどれくらいの大きさの影彫りを施したいのか、前もって石材店に相談して大まかな見積もりを出してもらいましょう。
<まとめ>
今やお墓は単純に文字を彫刻するだけでなく、まるで芸術品のような繊細な彫刻技法がたくさん登場しています。
まるで写真のように細部まで陰影をつけられる影彫りは、ペットの写真や風景などをお墓に残したい人に人気です。
また、お店によっては自分で描いたイラストを彫刻することも可能ですので、まずは希望の石材店に相談してみましょう。