インド産の石材は色々な種類があり、日本のお墓にも数多く使われています。
その中でも世界的に有名な石材の一つが黒御影石のクンナム。
今回は、インド産のクンナムの魅力や特徴についてご紹介いたします。
インド産のクンナムとは?
インド産のクンナムは高級黒御影石の定番とも言える、有名な石材です。
インドのデカン高原から採掘されるクンナムは、代表的なブランド石として知られています。
この「クンナム」とは「クンナム村で採石された石」であり、現在はクンナム村に通る2本の岩脈から採れた石のこと。
ただし、インドの丁場は村でなく州の有地になっているところが多いため、ライセンスなどの権利問題で度々採石が中止になることも。
その結果、採掘権が切れて石が採れないことから、クンナム村の岩脈からやや離れたところの石がクンナムとして出回る場合もあります。
これは「偽クンナム」と呼ばれ、本物のクンナムと比べて品質は悪く、たった数年で表面に傷がつくケースも多いです。
そのため、偽クンナムと差別化を図るためにクンナム村の岩脈から採れた石は「グランドクンナム」とも呼ばれており、インド州政府保証が付けられているものも。
品質が保証されているので、安心して墓石材の購入ができます。
しかし、グランドクンナムは採石量が年々減少しており、その価値も上昇しているのが現状です。
クンナムの魅力は?
・永遠の黒と呼ばれる品質の高さ
クンナムは耐久性が極めて高いことから、お墓を建立して数十年経過しても色あせや変質が起こりにくいです。
この品質の高さからクンナムは「永遠の黒」として、同じ黒御影石のファイングレインとツートップを走る人気を誇っているのです。
クンナムの黒い部分は黒雲母、グレーがかった部分はカリ長石で構成されており、独特の品のある石目が特徴。
石目としてはやや粗めですが、銀色の雲母が入っていることから表面の艶持ちも良く、長年に渡って美しい黒の光沢が維持されます。
ただし、採石される鉱山によって、その色合いや石目の粗さには違いがあるので、墓石にする際は一度石材店で現物をしっかりと確認しましょう。
・世界で最も硬度がある石
クンナムが何十年にも渡って劣化がほとんど見られないと言われるのは、その硬度の高さが理由の一つと言えるでしょう。
世界中の黒御影石の中で最も硬い石とされており、表面に傷がつきにくいのはもちろん品質が安定していることから、徐々にブランド石としてその名を広めてきました。
黒のお墓で一番良い品質のものを建てたい方は、クンナムを希望されることも多いです。
・ランクが色々ある
現在クンナムと名がついている石は合計10種類以上もあります。
石目が中目から細目まであり、たとえばクンナムE、クンナムS、クンナムKなど、採石される場所によって名称が異なる上、一部閉山された山もあるため、それも数に入れるともっと種類は多くなります。
クンナムは採掘が始められてから20年以上経過している歴史ある石で、他の丁場よりも深く掘り進められていますが、今も採石が続けられており供給が安定しているのも魅力と言えるでしょう。
<まとめ>
インド産の石は品質が高く入手しやすい価格のものが多いですが、その中でもクンナムはやや高値ながらも高品質のブランド石です。
その光沢のある黒は、お墓に荘厳さを感じさせてくれます。
また、クンナムは偽クンナムも色々と出回っているので、価格の安さで選ばず信頼できる石材店で、品質が保証されているものを選びましょう。