屋外にある墓石のほとんどは、雨風にさらされて徐々に劣化が進んでいきます。
特に表面が風化するとお墓全体がくすんで何となく暗い印象になってしまいますよね。
そんなお墓の表面の輝きを取り戻すリフォームとしておすすめなのが「磨き直し」です。
経年によってお墓の表面の風化が気になる方は、ぜひお墓を磨き直して建立したてのときのような美しいお墓を取り戻しましょう。
お墓の磨き直しとは?
ご先祖様が眠る大切なお墓は、できるだけいつも美しく清潔に保ちたいですよね。
しかし、雨風によって石は風化してしまい、本来の美しい光沢が徐々になくなってしまいます。
そんなお墓が持つ光沢を取り戻せるのが、墓石リフォームによる磨き直し。
特に高齢や病気によってお墓の掃除がつらい、そもそも事情があってお墓参りにしばらく行けないという方でも、お墓を磨くことで建立したばかりの光沢を取り戻すことができます。
磨き直しの費用は石材店によって違いがありますが、平均すると30万円程度からのところが多いようです。
一旦墓石を解体し、工場にて一面一面をていねいに磨き直していくため、完成までの期間も数週間から一か月ほどを見ておくと良いでしょう。
お墓を新しく建て替えるよりも低価格ですので、墓石の風化に悩んでいる方は磨き直しを検討してみてはいかがでしょうか。
お墓の磨き直しをするときの注意点
美しい光沢を取り戻せるお墓の磨き直しですが、さまざまな注意点もあります。
お墓の磨き直しは表面の石材を研磨する方法のため、次のような問題が発生することも考えられるので、リスクを考えた上で依頼するかどうかを判断しましょう。
・石が小さくなる
磨き直しは墓石全体の表面を磨くので、全体の寸法が一回り小さくなります。
磨く度合いによって小さくなる幅は異なりますが、平均0.5cm~2.5cmほど。
ぱっと見てわかるほど、お墓が小さくなるということはありませんが、気になる方は石材店と相談をしておきましょう。
・文字の彫り直しが必要になる
石塔部分も全体を削るので、彫刻されている「○○家之墓」などの文字が薄くぼんやりとしてしまいます。
そのため、削った墓石材に合わせて再度文字の彫り直しが必要になることも。
しかし、文字の彫り直しを行う場合はリフォーム前に文字の拓本を取っておき、元々の文字に限りなく近い状態に復元している石材店もあります。
・磨いた部分からヒビや錆びが出てくることも
表面を削ることで、その下に隠れていたヒビ割れや錆びなどが表に出てくることがあります。
特にこれまでは細かくて肉眼で見えなかったヒビ、錆びやあざなどが研摩することで目立ってしまう可能性も。
ヒビ割れなどが深刻な場合は、別途修復作業が必要になる場合もあるため注意しましょう。
<まとめ>
お墓の磨き直しは石材の種類によっては行えない可能性もあります。
また、特に古いお墓は削ることで中から傷が出てきてしまい、そのリフォーム料金と合わせると新品のお墓を建てるのと大差ない費用がかかることも。
そのため、磨き直しと建て替えのどちらが良いのか迷ったら、石材店へ相談をして納得した方法でお墓をきれいにしましょう。