お墓の彫刻は石を削って行うため、基本的に一度彫刻をしたら直すのは容易ではありません。
しかし、継承する方の名字が違うなど、何らかの事情があって竿石の「〇〇家」の部分を変更したい方もいらっしゃいます。
そのように竿石の部分の彫刻を変えたい場合、どういった方法があるのでしょうか?
今回は竿石の「〇〇家」の部分の彫刻を変えるには、どんな方法があるのかをご説明します。
磨き直して再彫刻をする
まず一つ目は竿石の表面を研磨して削りとり、その後磨き直しをする方法があります。
元の彫刻がわからなくなるまで専門の機械を使って竿石を削り、磨き直してから彫刻を行うのが大まかな流れです。
現場では作業が難しいため、一度工場へ竿石を運んで修正作業をして改めて据つけることが多いです。
費用は石材店によって違いますが、20~50万円ほどを見込んでおくと良いでしょう。
この方法はきれいに彫刻をし直すことができますが、竿石全体が一回り小さくなってしまうので台座とのバランスが悪くなる恐れがあります。
竿石を交換する
竿石全体を交換して、全く新しいものを据えつける方法もあります。
こちらは元の竿石と同じサイズになり、もちろん「〇〇家」の部分も新しく彫刻されるので新品のような仕上がりになりますよ。
「〇〇家」の部分だけでなく、側面の戒名などを改めて彫刻し直せるので全体的に修正したい方におすすめです。
ただしこちらの方法は新しい石材と、もともとの土台部分の石材が重なるためどうしても色味に違いが出てきてしまいます。
元のお墓と全く同じ色合いにはならないことを覚えておきましょう。
新しくお墓を建替える
元のお墓の状態にもっとも近いのは、お墓全体を新しく建て替える方法です。
新しく建て替えてしまえば、彫刻を直した竿石とほかの石材との色の違いも起こりませんし、自分の好きなデザインのお墓を改めて選ぶ楽しみもあります。
しかし、新しくお墓を建て直すことになるので費用はかなり高額になります。
お墓を建てるのと変わらないくらいの料金がかかることもあり、数十万円から100万円以上の費用を見ておきましょう。
元のお墓が建墓からだいぶ年数が経過している場合は、むしろお墓全体を建て直した方が、耐久性がアップすることが多いです。
永代使用料や基礎工事などの費用をカットできる分、完全に新しいお墓を建てるよりは少し費用を抑えることも可能ですよ。
自分の予算や状況に合わせてまずは石材店へ相談してみましょう。
<まとめ>
お墓の「〇〇家」の部分を変更しなければならなくなった場合、大まかに分けてご紹介した3つの方法があります。
費用をおさえたいなら磨き直しがおすすめですが、色や見た目のバランスを考えるとお墓全体を建て直した方が仕上がりはきれいになります。
どの方法にしても必要な費用は高額なものですので、よく石材店と話し合ったうえで自分の希望に合う修理方法を決めていきましょう。