お盆や正月など実家へ帰省した際は、ご先祖様の供養のために子供連れでお墓参りに行かれる方も多いです。
しかし、地域によっては子供が小さいうちにお墓に連れて行くのは、控えるべきとの言い伝えられているところもあることをご存知ですか?
はたして、子供を連れてお墓参りに行くのは良くないことなのでしょうか。
今回は、子連れでのお墓参りについてくわしくご紹介いたします。
小さい子供を連れてのお墓参りはNG!?
古くから、墓地は死者の穢れがある場所と言われてきました。
そのため、純粋無垢な小さい子供を連れて行くと、霊がとりついてしまい体調不良を起こすことがあると恐れられていたのです。
実際に中国では、3歳未満の小さい子をお墓に連れていくのは危険だとの考えがあり、お墓参りをさせない風習が残っています。
ですが、お墓参りに子供を連れて行くのは悪いことではありません。
むしろ小さいうちからお墓に足を運ぶことは、教育の上でもとても大切なこと。
お線香を上げて合掌するというお墓参りの作法を小さいうちから学ばせることで、自然と冠婚葬祭のマナーが身についていきます。
小さい子供には、お墓がどんなものかはっきりと理解するのは難しいかもしれません。
しかし、「ここはおばちゃんやおじいちゃん、ご先祖様が眠っているところだよ」と伝えることで、子供心ながらにご先祖様への感謝や尊ぶ気持ちを感じ取ることができています。
そのため、子供のころからのお墓参りは情操教育の上でも大事なことと言われているのです。
お墓参りに行く機会があれば、ぜひ子供も含めた家族全員でお参りに行きましょう。
子供連れのお墓参りの注意点
情操教育の上でも大切なお墓参りですが、子供連れの場合は周りの迷惑にならないよう、色々な配慮が必要です。
特に注意したい点をまとめましたので、お墓参りに行く際の参考にしてみてください。
・墓地を走らない、歩き回らない
霊園やお寺などの墓地の多くは土地が広く、子供にとっては公園のような遊び場に見えることもあります。
しかし、祖先が眠る大切な場所ですので、墓地では走ったり勝手に歩き回ったりしないように伝えておきましょう。
勝手に歩き回ると子供が迷子になってしまう可能性もあります。
土地が広くてもショッピングセンターのように迷子案内のアナウンスができないので、子供の安全のためにも親のそばを離れないように伝えてください。
・他のお墓には近づかない
他のお墓に無闇に近づくのは、お墓参りにおいてマナー違反とされています。
特にお盆や彼岸は多くの方々がお参りに訪れているので、子供がお墓に近づくと周囲の方々に迷惑がかかることがあります。
そのため、まだ小さく言い聞かせるのが難しい年齢の場合は、常に手を繋いでおく、絵本などで気を逸らすなどの工夫をしましょう。
・大きな声を出さない
お墓参りに訪れる方の中には、故人を亡くしたばかりで深い悲しみを抱えていることも少なくありません。
そんなときに子供が厳粛な墓地で、元気に大きな声を出したり騒いだりしたら、反感や妬みを持たれてしまうこともあるでしょう。
小さい子供を連れてお墓参りをするときは、周りに迷惑をかけずマナーを守ることが最も重要です。
<まとめ>
お墓参りは小さい子供を連れていくこと自体が問題ではなく、マナーを守れずに騒ぐことが問題となっています。
しかし、子供にお墓参りをさせることはご先祖様の存在を早い段階で理解できるため、情操教育の上でとても大切です。
迷子やケガの恐れもあるため、お墓参り中は子供から目を離さずに気を付けて参拝をしましょう。