お墓に使われている石は天然物ですので、どうしても劣化が進んでしまいます。
建ててから何十年も経過したお墓の欠けやヒビ、カビなどをそのままにしておくと景観が悪いだけでなく、地震の際に墓石が倒壊するなどの危険性も高くなるのです。
だからこそ、古くなったお墓は家と同じようにリフォームをしましょう。
リフォームで気になる点の一つが、これまで納骨してきたお骨の保管場所です。
一時的なものではありますが、取り出したお骨はどこに保管しておけばいいのでしょうか?
今回はリフォーム中のお骨の保管場所や、保管中の注意点などをご説明します。
目次
お骨を保管する場所
お骨を保管する場所は大きく分けて3つほどあります。
それぞれ自分のライフスタイルに合わせて、きちんと保管できる場所を選びましょう。
・自宅
お骨は自宅で保管しておくことが可能です。
最近手元供養など、お墓にすべてお骨を埋葬しないで自宅で保管している方も増えてきました。
リフォームが終わるまで、自宅スペースに骨壺ごと安置しておきましょう。
・菩提寺に預かってもらう
寺院墓地であれば一時的にお骨をお寺に預かってもらえることがあります。
お墓のリフォームを行う旨をご住職に相談して、新しいお墓ができるまで預かってもらいましょう。
・一時預かりサービスを利用する
菩提寺がない方でも利用できる、一時的にお骨預かりのサービスをしている業者があります。
1年単位で管理料などを支払えば、宗教や宗派問わず利用することが可能です。
特に東京などの都会では一時預かりを行っている納骨施設が数々あるので、最寄りの施設に連絡をしてみることをおすすめいたします。
お骨を保管する際の注意点
お骨はそのまま保管しておくと、カビや変色などが起こる恐れがあります。
大切なご先祖様のお骨をきれいに保管しておくためにも、以下の点に注意して保管場所などを決めていきましょう。
・湿気対策をする
骨壺の中は密閉されていて、お墓のカロートに埋葬されている間に雨水が侵入し、湿気が溜まっていくことがあります。
お骨は湿気に弱くそのままにしておくと変色したりカビが生えたりしてくるので、自宅で保管する際はある程度風通しが良い場所を選びましょう。
さらに古くなった骨壺は一部が欠けたり割れたりしていて、密閉性が弱まっていることもあります。
密閉されていないと隙間から湿気が侵入する恐れがあるため、リフォームの機会に骨壺自体を新しくすることも検討してみましょう。
・骨壺から晒袋へ移動する際
リフォームをきっかけに晒袋(納骨袋)へお骨を移動する際は、骨壺の中に水分が漏れて周りを汚さないように注意しましょう。
そして素手で遺骨に触れてしまうと、手についている脂やたんぱく質がカビの栄養になり触れた部分からカビが発生する原因になってしまいます。
必ずお骨を取り出す際は、清潔な手袋をつけた状態で晒袋に入れていきましょう。
<まとめ>
お墓のリフォーム中はお骨の保管場所に悩まれる方がいますが、自宅でも一時的に保管しておくことが十分に可能です。
アパートやマンションなどに暮らしていて、家が狭く骨壺の置き場がない方もいらっしゃいます。
そんなときはお寺やお骨の保管施設を利用する方法もありますので、まずは菩提寺や最寄りの納骨施設へ相談してみましょう。