最近、お墓に関するトラブルが何かと問題になっています。
代表的なものでは少子高齢化の影響によって、お墓の継承者がいない無縁墓が増えていること。
しかし、ほかにもお墓で多いトラブルにはいろいろな種類があるのです。
今回はその中でも事前に知っておきたい、お墓で多いトラブルとその対処法をご紹介します。
トラブル1.高齢でお墓参りができない
お墓を建てた当時はまだ若く、健康に問題がなくても年齢を重ねるごとに体に不調が出てきます。
特に足腰が弱くなってくると、お墓参りをしたくても車を運転することがつらかったり、歩いてお墓参りをするのがむずかしかったりと、高齢化による問題が考えられるのです。
これを防ぐには、墓地を選ぶときに立地や墓地内のバリアフリーを意識して選ぶことです。
たとえば車以外にもバスや電車など、複数のアクセス手段があるお墓だと車の運転ができなくなってもお墓参りに行くことができます。
また、車いすでもお墓参りがしやすいバリアフリーが進んだ霊園や墓地を選びましょう。
お墓もベンチつきのデザインや、掃除がしやすい洋型墓石にするなど、将来のことを考えてデザインしたいですね。
トラブル2.無縁墓、継承者問題
少子高齢化社会が進んでいる現代、特にお墓問題で取り上げられているのが「無縁墓」の増加です。
これまでお墓は長男が引き継ぐのが当たり前でしたが、最近は子供を持たない夫婦もおり、娘だけで息子がいないという家系も少なくありません。
無縁墓を防ぐため、最近ではお墓の継承者が遠方に暮らしている場合、自分たちのそばの墓地にお墓を移動させる改葬や、永代供養塔や納骨堂を利用する方法が増えてきています。
お墓の改葬をしなくても、お墓参り代行などのサービスも充実してきました。
何らかの形でご先祖様を供養し続けることができるので、ぜひ改葬も含めて石材店やご住職などの専門家に相談してみましょう。
トラブル3.建墓した石材店が不明
お墓は一度建てたらそこで終わりではなく、経年劣化が起こります。
特にお墓の目地の部分のセメントのひび割れや、墓石の欠け、汚れなどはどうしても起きてしまいます。
そんなときにお墓を建てた石材店ではアフターサービスを行っているところが多いですが、建墓してから数十年の時間が経っていると、その石材店が閉店していることもあるのです。
また、実際にどこの石材店を利用してお墓を建てたのか、建立者がいなくなったあとは不明になってしまうケースも多いのです。
そのため、お墓を建てたときは必ず墓石に建立者の名前を彫刻することや、過去帳と一緒にお墓を建てた時の石材店の情報もまとめた書類を保管しておきましょう。
最近では書面だけでなく、デジタルデータでも保存ができるようになったので子孫たちがお墓のリフォームや建て替えで困らないためにも、今からしっかりと準備をしておきたいですね。
<まとめ>
お墓を建てたあとは思わぬトラブルが起きることがあります。
特に継承者問題は最近雑誌やテレビでも取り上げられることが多く、無縁墓は年々増加しています。
しかし、このような継承者問題は納骨堂の利用など、いろいろな方法で防ぐこともできます。
今だけでなく将来のことを考えて、どのような墓地にどんなお墓を建てるのか考えていきましょう。