普段私たちが物の大きさを計測するとき、使う単位は㎝やm、体積では立法メートルなどが使われています。
しかし、石材店ではこのような単位ではなく、お墓に使う石の量を「才」で数えるのが一般的です。
今回はお墓の知識として知っておきたい、石の数え方の「才」についてご紹介します。
石の単位「才」とは?
大きい段ボールに入った荷物を受け取ったとき、箱に「才」と書かれているのを見たことがありませんか?
私たちは普段物の体積を計るときに、「㏄」や「㎥」などを使うのが一般的ですよね。
しかし、昔は船の積み荷を量る際に一辺が1尺として計算をする「尺貫法」が使われてきました。
ちなみに1尺は約30.3㎝ですが、1辺が1尺でできた立方体の体積は「1才」という単位で表されます。
これが10才で「1石(こく)」となり、木材や石材のための体積の単位です。
まとめると、石材の体積は次のような単位で計算されています。
・一辺…1尺
・縦1尺×横1尺×高さ1尺の立方体=1才(30.3㎝×30.3㎝×30.3㎝=27818.127㎤=0.0278㎥)
・10才=1石(1才0.0278×10=0.287㎥)
つまり、お墓の才数が合計で20個分あれば20才となり、1尺の立方体のものを20個使用した計算になります。
ちなみに運送業界では1才を約8㎏~10㎏と過程しています。
こうして荷物の大きさからだいたいの容積を導き出し、トラックに詰め込める質量を計算しているのです。
「才」と価格の関係について
お墓の価格を計算する際に、この「才」の総数(総才数)を元にします。
総才数はお墓に使っている石材の総数量として計算し、総才数が多いお墓ほどたくさんの石材を使用して造られたお墓だということがわかるのです。
この計算方法を「才単価制」と言い、石材の種類と使われる石の量を元にしておおよその価格を計算しています。
石材店によっては、お墓の本体価格に施工費や彫刻費が含まれている見積書を提示するところも。
しかし、才単価がはっきりとしていれば、どちらが同じ石材でお得に建墓できるのかを比較可能なのです。
ただし、才単価には原石自体の値段だけでなく、そこに人件費や輸送費などの諸経費も含まれています。
必ずしも才単価が高いからといって、その石材店が高く見積もっているとは限りません。
反対に才単価が安くても、別途文字彫刻費や加工費などが請求されることも。
石材店によっては、あらかじめ石材ごとの才単価を記載しているカタログやホームページがあるため、前もって確認しておくとおおよそのお墓にかかる費用が計算できますよ。
<まとめ>
お墓の価格は使われる石材の種類と石の量、そして施工費などの諸経費の合計で計算されます。
1才ごとの価格がわかれば、予算や使用したい石材の種類を元にお墓の見積もりが出しやすくなるため、石材店へ相談をする際の参考にしてみてください。