お墓を建立したばかりと比べて、横や後ろに墓石が傾いてきてしまうことがあります。
お墓が傾くのにはいくつかの理由があり、放っておくことで最悪倒壊の危険性も。
今回は、どうしてお墓が傾いてしまうのかその原因と対処法についてご紹介いたします。
目次
このようなお墓は注意!
現在のお墓はコンクリートの土台がありますが、何十年も前のものになるとコンクリート基礎がないことから経年によって傾きが起きやすいです。
特に、以下のような項目に当てはまる場合は注意が必要です。
□目地(石同士の隙間)が15㎜以上空いている箇所がある
□お墓にひび割れがある
□目で見てわかるくらい傾きが起きている
お墓は一度傾いてしまうと、その部分にだけ重量が集中的にかかりどんどん傾きが進行していきます。
今後お墓が倒壊する危険性が高くなるため、事故が起きる前に早めに石材店へ相談してみましょう。
お墓が傾いてしまう原因は?
・地震や浸水などの天災によるもの
まず考えられるのは、地震や浸水による天災が原因のお墓の傾き。
お墓は地面の上に建立されているため、地震による地盤の緩みや台風の浸水被害を受けることで基礎から傾いてしまうのです。
特に墓地の周辺が池や田んぼなど水辺が近いところや、山などの傾斜になっている墓地だと天災によってお墓が傾きやすくなっています。
・お墓自体の劣化
現在お墓に使われる材料は天然の御影石がほとんどのため、経年による劣化スピードは遅いです。
しかし、天然の石であるが故に、雨風に長期間さらされることでお墓が水分を吸収してヒビ割れたり、何らかの衝撃を受けて欠けたりすることも。
このような破損を放っておくと、やがて土台の部分にまでヒビ割れや欠けが進行して、お墓自体の傾きにつながってしまうのです。
・基礎工事に問題があった
あってはならないことですが、石材店によっては基礎工事が手抜きで建立されてしばらくするとお墓が傾いてしまうケースもあります。
石材自体が上質な御影石だったとしても、基礎工事が手抜きだとお墓のバランスが崩れて、たった数年でお墓が傾いてしまうことがあるのです。
お墓が傾いたらどうすればいいの?
・基礎から傾いた場合
天災や地盤の問題で、基礎からお墓が傾いたときはお墓を一度解体し、基礎工事からやり直す方法が一般的。
こちらはお墓を新しく建立するときと同程度の費用や時間がかかりますが、基礎から傾いているのを放置するとお墓が倒壊する危険性も高くなります。
ご先祖様が眠る大切なお墓を守るためにも、早めに石材店へ相談しましょう。
・軽度の傾きの場合
傾きが軽度の場合、ひび割れなどの破損がある部位を取り外して、傾きを直すという方法もあります。
取り外した部位は石材店で調整をした後、お墓に据え付けるので全て解体せずに済みます。
<まとめ>
お墓の建立後、保障期間中であれば工事費を削減することもできます。
古いお墓の場合は気づかないうちにひび割れが進み、倒壊の危険性が高くなってケースも考えられるため、気になる方は水平器で角度を確認してみるのもおすすめです。
お墓の倒壊は隣のお墓も巻き込んだり、誰かを下敷きにしたりして大きな事故につながる可能性も。
傾きが気になったら、石材店へ相談して修理をしてもらいましょう。