日用品や食べ物など、お店から何かを購入したときは消費税の支払いが義務付けられています。
この消費税ですが、お墓や墓地にもかかるのか疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、お墓にかかる消費税について詳しくご紹介したいと思います。
お墓にかかる消費税とは?
結論から述べますと、墓石代は課税対象になるため消費税が必要になります。
そもそもお墓を建立する際にかかる費用は、大きくわけて以下の3つに分けられます。
・永代使用料…永代に渡りその墓所を有する権利のお金
・墓石の工事費用…墓石代+文字などの彫刻代金+工事費用
・管理費…墓地や霊園自体を管理運営するための費用
この中で永代使用料だけは、その土地の使用料であるため消費税が必要ありません。
ですので、実際課税対象になっているのは、墓石の工事費用、管理費の2つ。
ただし、管理費については寺院内の墓地や納骨堂など、宗教法人が運営に関係していれば消費税がかからないケースもあります。
また、霊園の場合は墓石の工事費用および管理料を支払いますが、新しく寺院の檀家になってお墓を建立する場合は、入壇料の支払いが必要になることもあります。
入壇料の支払いが必要になります。
消費税率はいつから適用されるの?
平成29年に予定されていた消費税10%は延期が発表されましたが、実際消費税が上がった場合、いつから新しい税率が適用されるのでしょうか?
基本的には、お墓を建立する墓石工事は請負契約の扱いになるため、お客様に引き渡しを行った(納期)日の消費税率で計算されます。
たとえば、消費税率が5%から8%になった平成26年を例に挙げると、以下のようになります。
・お引渡しの日が3月31日まで 消費税率5%
・お引渡しの日が4月1日以降 消費税率8%
つまり、同じ日にお墓を発注したとしても、3月中に納品されれば消費税率は以前の5%、4月に入れば消費税率8%が適用になるのです。
住宅の場合は、住宅ローンの免税などの軽減措置がとられますが、お墓の場合はそれらが適用されません。
そのため、お墓の建立を考えている方は消費税の増税が決まる前に発注を依頼した方が、お財布に優しいと言えるでしょう。
お墓の建立は早くても一か月の期間が必要
墓石工事は契約からお引き渡しまでの期間は、平均3か月です。
展示品を使ったりすぐに入手できる石を使ったりすれば、一か月ほどでお引渡しできる可能性もありますが、お墓は住宅と同じく一生に一度建てる大切なもの。
ご先祖様や故人が何十年以上に渡って安置される場所なので、増税に合わせて慌ててお墓を建立すると、後からもっとこうしておけば良かったと後悔するケースも考えられます。
また、増税の時期に石材店へ駆け込み注文が多くなると、結果として増税までにお墓の建立が間に合わない恐れもあるため、余裕を持ったスケジュールを立てておくのをおすすめいたします。
<まとめ>
日々のお買い物では、そこまで消費税の金額の大きさが気にならない方もいらっしゃるでしょう。
しかし、たとえばお墓が100万円だとすれば8%から10%に引き上げられると、消費税だけで2万円の金額差がつきます。
そのため、できるだけ費用を抑えるためには、増税前に一度石材店や墓地を管理している寺院や霊園に相談をしてみてはいかがでしょうか。