お墓参りの際に墓石周辺はきれいに掃除しても、骨壺を納めているカロートの部分まではなかなか見る機会がありませんよね。
しかし、カロートに納められている骨壺は、長期間放っておくと中に水が溜まってしまうことがあるのです。
そのままにしておけば、遺骨にカビが発生する原因になるため、何年も骨壺を確認していない場合は早めに対処しておくことをおすすめします。
今回はどうして骨壺に水が溜まるのか、その理由とやっておきたい対処法をご紹介します。
目次
どうして骨壺の中に水が溜まるの?
骨壺の中に水が溜まっていくのは、内部の湿気によって結露が発生したことが原因。
お墓のカロートやお寺の納骨堂は、普段日の光が当たらないよう閉ざされています。
そのため、非常に風通しが悪く湿気がこもったままになり、骨壺の中にまで水が溜まっていってしまうのです。
また、地震の揺れなどといった何らかの衝撃が墓石に加わったことで、内部にヒビが入り隙間から雨水がカロート内に侵入して骨壺を水浸しにしてしまうケースもあるのです。
骨壺は大理石や陶磁器などの通気性が良くない材質で作られているものが多いため、どうしても中に結露が起こりやすく、その水滴が溜まっていくことで遺骨が水浸しになってしまいます。
そのままにしておくと、遺骨にカビが生えてしまうため水分が溜まらないよう対処しておきましょう。
骨壺に水を溜めないようにする対処法
骨壺に水を溜めないようにするには、以下の方法が挙げられます。
自分の環境に合った方法で、遺骨が傷んでしまわないよう対処しておきましょう。
・骨壺に穴を空けておく
すでに使っている骨壺の場合は、底の部分に水を外に排出できる排水口を空けるという方法がおすすめ。
ただし、陶器製のものなどはむやみに穴を空けると骨壺全てが割れてしまうことがあるため注意しましょう。
・底に穴が空いている骨壺を用意する
骨壺によってはあらかじめ、底の部分に排水のための穴がある製品があります。
価格は材質によって異なりますが、陶器のものだと6,000円ほどの価格帯から購入できます。
ただし、穴が空いている骨壺はその部分から砂やホコリといったゴミが入ってしまうこともあるため、定期的な確認が必要になります。
・水が自然と染み出る骨壺を使う
最近の骨壺の中には、骨壺に水が溜まっても自然と外へ水分が染み出ていく材質を使ったタイプがあります。
乾燥性に優れた材質を使い、万が一雨水などが骨壺内に侵入しても時間が経過すれば自然と水分が抜けていってくれるため、遺骨にカビが発生するのを防ぐことができるのです。
ただし、通常の骨壺よりも少々値段が高く、1万円ほどの価格が一般的。
しかし、長い目で見れば乾燥性に優れた骨壺にしておけば、定期的なメンテナンスの必要もなく、遺骨もきれいな状態で維持することができるため、自分の環境に合わせた骨壺を選びましょう。
<まとめ>
骨壺は一度埋葬したあとは、なかなか見る機会がないものです。
しかし、水が抜ける場所がない骨壺を何十年も放置していると、遺骨が浸水してしまいカビが生えたり塊の状態になってしまったりする原因に。
ご先祖様がゆっくりと眠ることができるよう、何十年も経った古い骨壺は新しいものへ変更するなどして、お墓参りの際には一度環境を見直してみてはいかがでしょうか?