お墓のタイプは、私たちにとっておなじみである縦長の和型墓石と、横に長い長方形のデザインになっている洋型墓石の2つのタイプに分けることができます。
以前とくらべて、今は洋型墓石を見かける機会が増えてきましたが、実際のところどちらのタイプが人気なのでしょうか?
今回はそれぞれの墓石のタイプの違いや耐震性、宮城県での和型と洋型の建墓割合をご紹介しますので、お墓を建立する際の参考にしてみてください。
和型墓石と洋型墓石の違いについて
和型墓石は、家名などを彫刻する竿石部分が縦長になっているデザインが特徴。
その縦長の角柱のフォルムは、実際は仏教の創始者である釈迦如来の遺骨をお祀りしたストゥーパというお墓からきていると言われています。
それに対し、洋型墓石は幹石部分が横長になっているデザインで、通称オルガン型と言われる比較的新しいタイプ。
縦型墓石は彫刻する文字も縦に入りますが、洋型墓石は「○○家」などの文字が横向きに彫刻されます。
さらに、和型は「○○家」や念仏などを彫刻するのに対して、洋型には「心」「ありがとう」などの単語やメッセージを彫刻するスタイルが人気です。
地震に強いのはどちらのタイプ?
新しいタイプの洋型墓石が注目を集めた一つのきっかけが、2011年の震災にあったとも言われています。
和型墓石が縦長なのに対し、洋型墓石は横長で背が低いデザインをしています。
ですので、和型よりも洋型墓石の方は安定感があり地震に比較的強いため、耐震性を重視して洋型墓石を選択される方も増えてきました。
また、洋型墓石は和型よりも使用する石材自体の量も少ないので、重量がやや軽い、芝生墓地にすれば外柵などの付属品が少ないなどの理由から、和型よりも万が一の地震のときにトラブルが少ないと思われる方も多いようです。
もちろん、和型でもしっかりと耐震仕様にすることができますし、地震に強いお墓が続々登場しています。
ですので、和型洋型どちらでも耐震工事を施しておくことが重要なのです。
宮城県での建墓割合について
和型墓石と洋型墓石の建墓の割合についてですが、現在はどちらのタイプが多く建墓されているのでしょうか?
調べてみたところ、やはり今でも和型墓石が根強い人気があり、定番として多くの方が選択しています。
実際、2015年では1位が和型墓石で約4割の方が希望したとのデータがあります。
そして、2位がお客様の好きなデザインを取り入れたデザイン型、3位がオルガン型の洋型墓石という結果で、全体の約2割に満たない程度でした。
今新しいお墓と言えば洋型を選ぶ方が多いイメージがありますが、やはりお墓を購入される方の年齢層が高いことや、墓地の雰囲気に合わせて和型墓石を選ばれる方が多いようです。
反対に、新しい霊園だと初めから洋型墓石を指定しているところもあり、その墓地や霊園ごとに見て行けば洋型墓石が多いところもあります。
<まとめ>
和型墓石と洋型墓石を比較すると、まだ和型墓石の建墓割合が圧倒的に高いことがわかります。
しかし、一番はお墓を建てる際に自分がどんなことを希望するかによって選ぶのが大切。
和型は昔ながらの厳かな雰囲気が生まれますし、古くからの墓地の雰囲気によくなじみます。
対して洋型墓石は背が低い分お手入れが楽で、好きな単語を入れたりデザインも選択できる幅が広いです。
このように、どちらもそれぞれメリットがあるため、お好みや希望に合わせて選ぶことをおすすめいたします。