お墓参りと言えば、お彼岸とお盆をイメージする方が多いかと思いますが、実は年末年始の時期もお参りに行くのが望ましいとされています。
しかし、人によっては正月の時点で喪が明けていない方もいらっしゃるでしょう。
新年を迎えるめでたい正月の時期に、喪中の場合はお墓参りをしても問題ないのでしょうか?
そこで今回は年末年始にお墓参りをする理由、また、喪中のお墓参りについてご説明いたします。
年末年始のお墓参りの必要性について
もともと「正月」は中国からやってきた言葉で、「正=初め」という意味があります。
そのため、正月とは「新年を迎えた最初の月」を表したものとして使われています。
日本の正月は「年の初めにご先祖様の霊を「年神様(としがみさま)」としてこちらにお迎えし、昨年の豊作への感謝の気持ちを伝え、新年の五穀豊穣を願う文化がありました。
つまり、日本では「正月」「お盆」「春彼岸」「秋彼岸」の計4回、ご先祖様が私たち子孫の元へと帰ってくると考えられていたのです。
正月はおせちや松飾りなど、何かと準備するものが多く大変ですが、これはご先祖様の霊をお迎えするためだったという説も。
現代においても、正月の時期にお墓参りをすることは前年に健康で過ごせたことへの感謝と、新年も無事に暮らせますようにとお願いするために、正月はお墓参りをするという文化があるのです。
正月のお墓参りの注意点
・年末は30日までにお墓参りを済ませよう
年末は師走と書くように、お寺や神社などでもお正月に向けての準備が進められています。
そのため、お世話になったご住職様でお墓参りの際にご挨拶する方も多いかと思いますが、忙しいときにお手を煩わせる可能性があります。
そのため、年末にお墓参りを行う場合は30日までにしておくのがおすすめです。
・閉園時間に気をつける
普段は夕方遅くまで開園している霊園でも、年末年始などの長期休暇の時期は閉園時間が早まることがあります。
そのため、自分たちがお墓参りに行こうとしている時間帯に、霊園が開いているかどうかを事前に確認しておきましょう。
ホームページで確認できないときは、年末に入る前に管理団体へ直接電話するのがおすすめです。
・喪中の正月のお墓参りについて
たとえ正月の時点でまだ、喪が明けていなくともお墓参りを行うことに問題はありません。
ただし、注意したいのが初詣などの慶事は基本的に控えるべきだということ。
新年は神社や仏閣へ初詣をされる方も多いですが、喪中は境内に穢れを持ち込むことになってしまうため、できれば避けるようにしましょう。
喪中が終わったら、改めて神社や仏閣へのご挨拶に上がってください。
<まとめ>
正月にお墓参りを行うのは、ご先祖様への感謝の気持ちを伝え、新年も無事過ごせるようにとお祈りする文化によるもの。
この時期はご先祖様が私たち子孫の元へと戻ってきて、今後の健康と繁栄を見守ってくださっています。
ぜひ年末年始はお墓についた汚れをきれいに取り除いて、また新しい気持ちで一年へのスタートを切りましょう。