こんにちは、おおさきさくら花陵の氏家です。
今日は大崎市田尻にある、国の重要文化財「木造千手観音坐像」をご紹介します。
木造千手観音坐像とは
木造千手観音坐像(もくぞうせんじゅかんのんざぞう)は明治初期に廃寺となった「小松寺」の本尊と伝わっています。中尊寺金色堂に安置される仏像と類似することから、12世紀後半に平泉の仏像を製作した仏師により造られたものと考えられます。小松寺が廃寺となり、薬師堂に移されましたが、地域の人々によって小松寺の敷地内に観音堂が新築され守られてきました。そして平成23年3月の東日本大震災で大きく被災し、修理する過程で文化財としての価値を見出され、平成29年に国の重要文化財に認定されました。この観音坐像を守る脇侍の木像不動明王立像、木像毘沙門天立像も附(つけたり)指定を受け、この3体は現在は大崎市田尻総合支所で収蔵・展示されています。
写真は撮影禁止でしたので、観音堂を撮影してきました。
特徴は
仏像はホオノキを用いた寄木造りで、像高100.6㎝、台座と光背を入れると190㎝の高さです。二重まぶたの目や背面で女神のようにたわませて結い上げる髪型(結髪)という珍しい特徴があります。
顔は全部で11面、腕の数は42本あり、多くの目で困っている人たちを見逃さずに、無限の手を差しのべ救済したいという慈悲を象徴しています。
まとめ
田尻に、このような文化財が長い間地元の人たちに守られ、ひっそりと祀られていたことにとても驚きました。実際に展示を見に行くと、それぞれの顔の表情や、手のしなやかさなど、細部まで精巧に彫られとても見応えがありました。大崎市田尻総合支所の観覧室で一般公開されています。貴重な文化財を一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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