こんにちは。営業部の秋山です。
お客様に完成アルバムをお渡しする際に、「この穴はなに?」と聞かれることがあります。天然の石で出来ているお墓は、屋外にあり雨や雪など自然にさらされます。雨や雪などの水分を吸水すると、墓石の変色や劣化、ひどい場合にはヒビや欠けなどにつながります。それらを防ぐためにも「水抜き穴」を開ける必要があります。
今回は、墓石の劣化を防ぐための「水抜き穴」について、お話します。
【役割1】石材の劣化を防ぐ
お墓の水抜き穴は、お墓の土台に雨水などの水分が溜まらないよう排出するための穴です。
お墓を建立する際は、基礎工事の段階で基礎や外柵に開けることが多いですが、他にも花立に水抜き穴を開けるケースが数多く見受けられます。
お墓の材料である天然の石には、表面に無数の小さな穴が空いています。
そのため、雨や雪などの水分を内部まで吸収して、吸水と感想を何度も繰り返していくうちに墓石の劣化が進む原因になります。
お墓を長持ちさせるためには、このような水分をできるだけ早く排出する環境を整えてあげることが大切です。
比較的新しいお墓のほとんどは、水抜き穴が開いていますが、数十年前の古いお墓だと穴が開いていないものも少なくはありません。大切なお墓を長い間美しく保つためにも、古いお墓に水抜き穴を開けておくことをおススメします。
【役割2】カロートの浸水も防ぐ
水抜き穴は墓石自体の劣化を防ぐだけではなく、ご先祖様が眠るカロート内に水が溜まるのを防ぐ役割もあります。
雨が降ってカロート内に浸水し水が溜まるような構造の場合は、いつまでも水が抜けずに、やがて骨壺内にまで水が溜まってしまう恐れがあります。
その結果お骨が濡れたままの状態になり、カビが生えやすくなる原因にもなります。
カロートの浸水が気になる方は、改めてコンクリート部分に水抜き穴を開けるという対処法があります。
【役割3】花立の劣化を防ぐ
土台だけでなく、花立にも水抜き穴を開けることで、水はけが良くなり石材の劣化を抑えることが可能です。
古い花立だと、直接石に穴が開いている形状のものが多く、繰り返し水を入れることで石の劣化が進むことはもちろん、寒冷地では冬に水が氷ることで膨張し、割れたりヒビが入ったりと重大な損傷を招く可能性が高くなります。劣化や損傷するのを防ぐためにも、花立の穴を広く開け直したり、水抜き穴を追加したりして対処をしましょう。
最近では、花立に入れる水が石材にできるだけ触れないよう、ステンレス製の花筒を用いる子とがほとんどです。ステンレス製の花筒にプラスして花立の部分に水抜き穴を開けておけば、さらに墓石が水に触れにくく水はけが良くなります。
<まとめ>
すでに建立されているお墓も、これから新しく建てる予定のお墓も、どちらもそのお墓に合った水抜き穴を提案いたします。
屋外にあるお墓は、雨などの天候によるトラブルと切っても切り離せない関係があります。
特に雨が続く梅雨の時期には一度お墓参りに行って、水抜き穴があるのかチェックして大切なお墓を守っていきましょう。
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