こんにちは。工事部の公平です。
今回は宗派繋がりということで「天台宗」をご紹介します。天台宗といえば開祖が最澄と有名ですが、どのような歴史を辿ったのでしょう。
天台宗の歴史、教え
正式名称を「天台法華円宗」と言い、伝教大使最澄(さいちょう)が平安時代に開いた宗教です。
最澄は真言宗の開祖である空海などと一緒に、唐へと渡り中国の天台山にて法華経を学びました。
翌年805年に帰国し、天台宗は806年1月26日に立教日として定められています。
ご本尊は釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来の三尊ですが、天台宗は一尊一仏に限定しないため、ほかの観世音菩薩や不動明王などもご本尊として扱うこともあります。
最澄の教えの前提は、すべての人は仏の子供であるというもの。これを「悉有仏性」と言い、釈迦が悟りを開いたから悟りの世界があるのではなく、仏の子供である私たちも悟りに至るための根源が心の中にすでにあるという意味です。
最澄は心にある悟りのきっかけに気づき、その後どうやって成長しているかが悟りの境地へ行きつくために重要だと説きました。
天台宗では戒を授かることを推奨しています。たとえば、総本山である比叡山の峰々をめぐって礼拝する「回峰行」、12年間山に籠って食事から坐禅などの修行に明け暮れる「十二年籠山行」など、一つの修行に真摯になって向き合い、自分を鍛えぬくことで悟りに近づけると信じられているのです。
天台宗のお墓
そんな天台宗のお墓ですが、墓石へ彫刻する文字に細かい決まりはありません。
基本的には法華経の「南無阿弥陀佛」と彫刻するか、「〇〇家先祖代々」などが基本です。
また、彫刻の一番上に梵字を入れることもあり、その場合は大日如来を意味する「ア」という一文字を彫刻します。
しかし、最近ではお墓のデザインが多様化したことから、故人へのメッセージや好きな言葉を彫刻される方も増えてきました。
お墓の形状も和形だけでなく、洋型やデザイン墓石の天台宗のお墓も多いですが、菩提寺によってはお墓の形にある程度決まりを設けているところもあります。
<まとめ>
天台宗は最澄が平安時代初期に日本へ伝えた宗教です。
今回、奥州三十三観音大嶽山興福寺さんでは、7月15・16・17日に33年に一度だけ開帳される「御開帳」が催されます。
秘仏十一面観音菩薩にお会いすることができます。今度、お会いできるのは33年後です。みなさん足を運ぶ良い機会ですよ!
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